公開中のホラー映画・ミッシングチャイルドビデオテープを見ました。


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ホラーを見たのは「テリファー」最新作以来でしたが、(あれはホラーなのか?)

まあ当然ながら全く違う作品で、

ホラーとしてなら今作の方が面白かったです。

「やっぱり日本はホラーや!」と思わされた今作の感想を、

主に2つの点から書き記します。

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ぞわぞわさせる演出

Jホラーの良いところって、いや~な感じのする雰囲気だと思うんですよ。

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ホラー映画って、ジャンプスケアで驚かせたり

洋画だと化け物出てきて~って感じで怖がらせる作品が多いと思うんですが、

呪怨を始めとしたJホラーは、貞子みたいな化け物が出てくるにせよ、

「なんか嫌な感じ」がポイントだと思います。

今作もそう感じさせる演出に凝ってて、

特にビデオテープの長回しや音声レコーダーを用いた、

モキュメンタリー演出が印象的でした。

ビデオテープもすごく凝ってて、画質悪くてノイズが走ってる感じや、

時折聞こえるぶつぎり音とかが、すごいぞわぞわを掻き立てるんですよ。

主人公たちがビデオテープ見てるというシーンなんですが、

ビデオが流れる最中は一切主人公たちの顔は挟みませんし、

かなりの長回しなんです。

すると観客はビデオに見入る。そして、どんどん不安を感じてくる。

決定的に何か怖いことが起きたわけではないものの、

そうやって恐怖を煽って「嫌な感じ」を出してたのがすごく良かったです。

他にも、怖そうなBGMをあまり使用していないのも印象的でした。

自然音や役者さんのセリフのみ、というのも

まさにこの現実に起きているような感じがして、

身近な恐怖としてより共感できたのかなと思います。


ぼそぼそとしたセリフ

個人的にホラー映画で大切だと思うのが、

「キャラたちの会話のやり取りが、自然かどうか」です。

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色々ある映画のジャンルで、恐怖って一番身近だと思うのですが

だからこそ画面の人間が、生感あるやりとりをしてると

身近に感じられて怖さも増すと思います。

今作も、やりとりが自然で演技っぽく、

だから「夜、友達の身に起きた怖い話」を聞いてる感じが出てたのかなと思いました。

この映画の近藤監督もインタビューで、役者さんに伝えたこととして

人を怖がらせるというより、自分が怖がるというモードになり、
すると、どんな素人が喋ろうとも独特の緊張感が伴うということもお話しして

と述べておられました。

確かに振り返ると、恐怖の手掛かりを話すような役者さんも

震えつつ抑揚をつけながらしゃべる、というよりも

ぼそぼそとぶつ切りに喋ってて、聞いてて緊張するような感じでした。

ああいう喋り方が、前述した自然な感じを出していたのでしょうし、

「嫌な感じ」を生んでいた要因の一つだったたのだろうと思います。

(何か本当に、知り合いの怖い話を聞いてる感じでした)

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以上2点が、今作の主な怖さポイントです。

まあ他にも、美人&イケメン過ぎる俳優さんが出てないから

没入感が増すのだろうとか

主人公が感情全然出さないから、そこからしてもうなんか怖い

など思ったことはありますが、

そのあたりはぜひ劇場で見ていただければと思います。

やっぱりJホラーはいいぞ!